一个日本人的趣味印度旅行记(前言篇)
2021-12-08
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原创翻译:龙腾网 http://www.ltaaa.com 翻译:doramito丁丁 转载请注明出处 原帖地址:http://www.sakusha.net/indoryokouki/ ~遺言~ ~遗书~ お父さん、お母さん。 明日、僕はインドへ向け旅立ちます。 日本から遥か遠く、何千キロも離れた辺境の地です。 爸爸,妈妈。 明天,你们的儿子就要出发去印度了。 那是个离日本几千公里,好遥远的边疆国度。 多分、むこうでは下痢になって倒れるでしょう。 何日も何日も苦しむと思います。 日本の裕福な家庭に生まれ、子供の頃から腸よ花よと育てられ、箸より重いものを持ったことがない僕です。 インドの衛生状態と環境では、回復するのも難しいはずです。 言葉も通じないところで、病院に行くこともできないと思います。 或许我会在那边拉肚子拉的脚无力,每天每天受好多苦。 可怜我生在一个富裕的日本家庭,从小娇生惯养,被大人们捧在手里怕脏了,含在嘴里怕吐了(译注:此处原文作者故意写错字),大人们都没让我拿过比筷子更重的东西。 目测印度的卫生状况和环境,我会一蹶不振的。 而且我不会说印度话,连医院都没法去呢。 多分、むこうではお金を騙し取られるでしょう。 悪いインド人に有り金を全部取られると思います。 日本の裕福な家庭に生まれ、子供の頃から腸よ花よと育てられ、箸より重いものを持ったことがない僕です。 野生の中で育ったインド人相手では、逃げるのも難しいはずです。 言葉も通じないところで、警察に行くこともできないと思います。 もしかしたら生きて日本に帰ってくることはできないかもしれません。 でも、僕は行かなければいけないんです。 決めたんです。 我想我到了印度,我一定会被骗好多钱,全部身家都被可恶的印度人卷走。 可怜我生在一个富裕的日本家庭,从小娇生惯养,被大人们捧在手里怕脏了,含在嘴里怕吐了,大人们都没让我拿过比筷子更重的东西。 他们印度人都是野生动物,我见到他们跑都跑不过。 而且我不会说印度话,连公安局都没法去呢。 可能这次我一去,就再也回不来了。 但是我一定要去,我决定了。 もしも、もしも僕が帰ってこなくてもどうか悲しまないでください。 これからはムクを僕だと思ってかわいがってください。 そして、遠くにいるあのこに、大好きだったって伝えてください。 あまりいいことのなかった人生だったけど、幸せでした。 ・・・。 如果我回不来了,爸爸妈妈请不要为我悲伤。 请告诉那个远在天国的我,说好孩子,爸爸妈妈永远爱你。 虽然我不成器,一辈子没什么高兴的事,但是爸爸妈妈,我这一生幸福。……。 やばい。気が付いたら遺書を書いていた。 ええいこんなもの! ビリビリッ いかんいかん。普通に旅先の予習をするだけのつもりだったのにいつの間にかこんなことに。病は気からだ。この暗い状況をなんとかしなければ。 一体どうしたものか。 頭の中で「自分を励ます会」を作り、一生懸命激励の言葉をかける。 そんな時、以前友人に借りた本に書いてあったことを思い出した。その本の著者もインドに行くことにしたのだが、それをかつてインドに住んでいたという近所のおやじに話したところ、こう言われたそうだ。 「部屋を思いっきり汚しておけ。そうすれば部屋が汚いまま死ねないと思うから帰ってこれる確率が上がるぞ」 それだ!さっそく部屋を散らかさねば。あまり時間がないがどこから散らかそうかと部屋を眺めてみる。 むむっ。 ・・・。 靠!我怎么不知不觉写起遗书来了。 才不需要这种东西呢!我撕!刷刷刷!! 完蛋了完蛋了,要去旅行嘛,本想事先做个准备什么的,不知道怎么就开始这样了。俗话说身病先从心病开始,我得赶快驱散我眼前这团阴暗的乌云。 怎么做呢。 嘛,先在脑海中成立一个“加油加油拉拉队”吧。再好好想想名人警句啥的…… 啊,我想起来了,以前问朋友借过一本书,那本书的作者也去过印度,而且还在那住过一段时间。有次他在日本,和邻居老大爷说话的时候,那个老大爷告诉他: “你一定要把你的房间弄得又脏又乱,越差越好。如果那么脏你还不死的话,你去印度应该也死不了。” 对!那哥也不等了,快点把房间弄脏吧,虽然时间有点不够了,但还是做点准备吧。从哪开始弄脏呢,这样想着,我环视了一下我的房间。 唔…………。 どうやらその必要はないようだ。 散らかっているどころかアメリカで買ってきたペントハウスや〇〇が△△で、おそらくオレが死んだ後、家族や親戚が部屋に入ったら悲しさより情けなさで涙を流すだろう。 もしも向こうで死にそうになったあかつきには、友人に頼んでアパートに放火してもらわなければならない。アパートもろとも証拠隠滅だ。 ・・・。 よし。この状態ならなんとか無事に帰ってこれそうだぞ。 根本已经够乱了。 满屋子都是我在美国买的《阁楼》杂志(色情杂志),唔,还有那〇〇和△△(译注:自己打上马赛克),要是我死了,我爸妈和亲戚来到我的房间,一定嚎啕大哭,不是为我伤心,而是因为丢人。 要是我感觉自己快要死在印度了,一定要打电话给朋友,让他在我家点一把火,烧掉那些证据。……。 哟西。准备的差不多了,我感觉自己差不多能在印度活下去哟! そして、いよいよ出発の朝。 さー行くぞおーっ!! 今日から丸1カ月。 とりあえず凄まじい下痢になることと、騙されて金をとられることは覚悟の上だ。 なんだかんだいって、それはそれでおいしい。 それになんといっても、2月の日本の寒さと、バ〇ンタインデーから逃れられるのは大きいぞ。ふははは。日本の男性諸君!キリスト教が定めたくだらない儀式の日を惨めな気持ちで過ごすがいい!! オレはそんなの関係ないもんねー。なにしろその頃はヒンドゥー教徒の国インドだから。そんな行事のことは思い出すこともないだろう。 3ヶ月前に旅行保険使って手術受けたため保険の加入を拒否されたことなんか気にせず、思いっきり走り回ってくるぜ! バイバイ。 啊,到了出发的早上了! 我要一路顺风啦!! 从今天开始,要在印度待整整一个月。 做好一千二百个心理准备,不能吃坏肚子,不能被印度人骗钱。 嘛,出发去旅行终归是件高兴的事情。 而且这正是2月份,这时候出发,正好能躲开日本2月的隆冬严寒,以及比那严寒更让人心冷的情人节。噗哈哈哈。日本男儿们!请尽情享受基督教节日带给你们的悲惨经历吧!! 反正你们过得好不好跟我没关~。我去的是印度,人家信印度教,才不会过这种无聊的节日呢。 话说我3个月前因为做手术,用了我的健康保险,吓的人家保险公司不愿意再给我续签健康保险了。但是没关系的啦,我要暴走印度啦!BYEBYE! タラップから吐き出される大量のインド人に混じり、生まれて初めてのインドの地に降り立つ。こ、これは……ボロい。国際空港なのに、このボロさと狭さは一体なんだ?? エレベーターなども、一度入ったらトワイライトゾーンへ運ばれそうなくらい年季が入っている。ひょっとしてこの空港、ライト兄弟の頃からあったんじゃ……? とりあえず入国審査の長い列へ。 待つこと10分。 20分。 30分。 すすまねえ。 入国管理官の動きをボーっと見ていると……パスポートを受け取って「ハァーッ(溜め息)」ページをめくって「ハァーッ(溜め息)」入国スタンプを押して「ハァーッ(溜め息)」入国カードを見て「ハァーッ(溜め息)」パスポートを返してお茶を飲み一服。 働けコラ。 なんだそのため息は。なんか辛いことでもあったのか? 後輩に告白したら「ごめんなさい……。入国管理官さんの気持ちはすごく嬉しいです。でも、私にとって管理官さんは、お兄ちゃんみたいな存在なんです……」とか言われちゃったのだろうか? まったく、これがインド時間というものなのだろうか? 結局夜の11時近くになって入国を果たし、ロビーに出る。 飞机着陆,舷梯呕吐出大量的印度人,我也混在里面,生平第一次站在印度的地面上。好、好……好破啊。这不是国际机场吗,怎么又破又小??那个电梯破的看起来像是通向黄泉一样。这个机场是莱特兄弟年代的产物吗? (译注:莱特兄弟,美国人,飞机发明者。) 我还是先去排队等着入境审查吧。 等了10分钟。 20分钟。 半小时。 队伍根本就没动。 看看入境管理员在干什么吧……他拿起护照(懒洋洋地叹口气)翻开看了看(懒洋洋地又叹口气),盖上入境章(懒洋洋地再叹口气),看看签证(懒洋洋地还在那叹气),把护照还给旅客,回过身来慢悠悠地喝一口茶。 怒!你倒是给我工作啊! 你叹个什么气啊!你生活不如意吗?你喜欢的女孩子对你说:“对不起……。您的心意我很高兴,但是我只是拿您当哥哥看待……”是这样吗?真是火大,这就是印度人的时间观念吗? 最后轮到我,都到了半夜11点了,我终于办完手续,走出大门。 早速持ってきたドルをルピーに両替。目の前にドドーンと積まれる札束。しかしここで受け取ってすぐに立ち去ってはいけない。両替所では金額を誤魔化されることが多いのだ。レシートに書かれた金額とあっているかどうかその場で数える。地球の歩き方にも、「後ろに人が並んでいようとも一枚一枚ゆっくりと数えてよい」と書いてある。何しろ金がかかっているのだ。 丁寧に数えていると、両替所のおっさんが「邪魔だから向こうで数えろ!」と言ってくる。おまえ、ごまかしているのがバレるとまずいから早く立ち去って欲しいんだろう? その手には乗らんぞ。後ろには何人かの外国人旅行客が同じように両替をするために並んでいる。彼らのためにもまず先頭のオレがきっちりと不正を見つけ、油断するなよということを教えてあげなければならない。これこそ旅人同士の無言のチームワークである。その場から動かずにルピーを一枚一枚数えていると、 後ろの外人A「おいジャパニーズガイ!そんなこと向こう行ってやれよ!」 後ろの外人B「そんなんじゃ明日んなっちまうだろ!ヘッ!」 はーい。そうします(号泣)。 出门后我马上就拿出身边的美元换成印度卢比。很快就换好了,眼前一大摞钞票。但是在印度我可不能拿起钱就走,印度的银行经常少给客户钱,我得看着小票上的钱数,一张一张数清楚才行。我的《世界旅行指南》上说,“不管后面有多少人排队,一定要一张一张数清楚”。这可是血汗钱啊! 我慢慢数着的时候,银行的大叔对我喊:“你挡着别人了,到旁边数去!”你这家伙,一定是少给我钱了,才故意大声嚷嚷掩盖你的心虚吧?切!哥才不上你的当。我身后好几个外国人呢,我一定要做个表率,数清少没少钱,然后给后面的人提个醒。这就是背包客的团队精神!我站在窗口一张一张数着的时候,突然…… 身后外国人甲:“喂!Japanese guy!你快去别的地方数吧!” 身后外国人乙:“你在这数到明天也数不清!切!” 唔……好吧(号泣)。 どうやら僕らには少しチームワークが欠けているようです。結局ごまかされてなかったよ。 ということで残念ながら旅人チームとしてはスピード解散することとなってしまったものの、なんとか無事両替は果たし、空港ですべきことは全て済んだ。あとは、タクシーに乗ってデリー市内へ向かうだけである。 空港の中から、チラッと入り口を見る。予想はしていたが、フェンスにへばりついて旅行者が出てくるのを今か今かと待ち構えている凄まじい数のインド人達。 まるで地獄の亡者が人間を阿鼻叫喚の世界へ引きずり込もうとしているがごとき光景である。これこそ地獄絵図。客引きにはついて行かない方がいいとはわ かっていても、なぜだろう、催眠術でも使われているのか、彼らの呼ぶ声にふらふらと足が向かっていってしまう。オレは催眠術にはすごくかかりやすいのだ。 昔から、マーチンセントジェームスの番組を見るとすぐ出演者と一緒にオーケストラの指揮者になったりストリッパーになったりしてハッスルするのである。ひどい時は術がとけなくて次の日指揮者のままバイトに行ったことがある。 と、その時だった。 看来我们之间团队精神出现了一点问题。不过幸好钱数对了。 虽然让人唏嘘,但是我们的“背包客团队”闪电般解散了。钱也换了,在机场待着也没什么意思了。接下来,坐上出租车向市里出发吧。 在机场里面,我长了个心眼,特意看了看出口处。果然不出所料啊,人山人海的印度人都在外面虎视眈眈地等着我们这些旅客呢。 他们像是十八层地狱中伸出来的无数亡灵的手,时刻要把我们拉往另一个世界。所谓地狱也不过如此。虽然我知道绝对不能上这些拉客的人的当,但是他们说不定用催眠术,我听着他们的话,双脚不由自主就跟过去了。我最容易被催眠了。以前看电视的时候,有个节目是Martin St. James(译注:史上最成功催眠表演师之一)表演催眠术,我跟现场观众一样,一会觉得自己是音乐指挥家,一会觉得自己是脱衣舞女郎,简直爽爆了。甚至到了第二天去上班,还觉得自己是指挥家呢。 正在这么想着,突然后面传来一个人的声音。